高齢者向け住宅の業界団体、報酬の現状維持を要望―介護給付費分科会


2017/09/07 10:30 配信   | 業界ニュース

6日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=田中滋・慶大名誉教授)では、2018年度の介護報酬改定に向け、業界団体の関係者からのヒアリングが行われた。


(社会保障審議会介護給付費分科会)

この日は、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などの高齢者向け住宅の団体と、リハビリテーション関連の団体の関係者が参加した。高齢者向け住宅の関係者は、特定施設入居者生活介護の基本報酬が大幅に削減された15年度の介護報酬改定の影響で、各事業者の経営状況が悪化し、人材の育成や確保がさらに困難な状況に陥ったと指摘。18年度の介護報酬改定では、現状の報酬水準は維持すべきと強く訴えた。

■各種加算の拡充・新設など求める―介ホ協

高齢者向け住宅の業界団体からは、高齢者住まい事業者団体連合会(高住連)に参加する全国介護付きホーム協会(介ホ協)やサービス付き高齢者向け住宅協会(サ住協)の関係者らが出席した。

介ホ協の国政貴美子代表理事は、15年度の介護報酬改定の影響で、赤字の特定施設入居者生活介護の事業所が約3割に達したなど、各社は厳しい経営を強いられていると指摘。

その上で、協会として▽都市部の介護人材確保のための地域区分単価の引き上げ▽夜間看護体制加算の拡充▽医療機関連携加算の拡充▽退院受け入れの促進のための初期加算の創設―などを要望した。

■集合住宅減算の強化「適正な事業者から経営困難に」‐サ住協

サ住協の五郎丸徹理事は、住宅型の有料老人ホームやサ高住で、介護保険サービスが過剰提供されているという指摘に対し言及した。五郎丸理事は高住連がサ高住や住宅型有料老人ホームの入所者約7200人と、在宅サービスを使う独居の高齢者約3100人のデータを検証した結果などを示しながら、高齢者向け住宅の入居者と在宅サービスを活用する独居高齢者の介護サービスの給付額には大きな差はないと指摘。すべの事業所で過剰な介護サービスが提供されている事実はないと訴えた。

その一方で五郎丸理事は、一部の事業所では過剰なサービス提供が見られることも事実とした。そして過剰なサービス利用を抑えるための具体策として、サ高住の利用者らの通所介護や訪問介護の生活援助などの利用回数に上限を設定する案を提示した。また、介護給付費分科会の議論で集合住宅減算を強化する案が示されていることに対しては「適正な事業者から経営困難に陥る」とし、その導入に反対する姿勢を示した。

■自立支援を強化したデイの評価を求める―日本理学療法士協会

リハビリ関連では、日本理学療法士協会や日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会、全国デイ・ケア協会などの関係者が参考人として出席した。

日本理学療法士協会の半田一登会長は、自立支援の機能を強化した通所介護事業所を評価することを提案した。具体的には、通所介護事業所に配置された理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が、個別に機能訓練を行ったり、その取り組みによって利用者の要介護度に改善が見られたりした場合などは介護報酬上で評価すべきとした。

■短時間型だけでなく従来型も必要―全国デイ・ケア協会

全国デイ・ケア協会の斉藤正身会長は、通所リハビリでのサービスの質を担保するためには、リハビリの専門職の配置を増やす必要があると指摘。さらに、通所リハビリの「1-2時間」の利用者と、「6-8時間」の利用者を比較した場合、「6-8時間」の利用者には、中重度の要介護者や認知症の人が多く、医学的処置を必要とする人の割合も高い傾向があるとした上で、「利用者の多様なニーズに答えるためには従来型(6-8時間)も必要」と訴えた。


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【ケアマネジメントオンライン編集部】

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