新処遇改善加算、あいまいな要件で決着―月内にも告示、厚労省


2019/03/06 19:30 配信   | 行政ニュース

厚生労働省は6日の社会保障審議会介護給付費分科会で、今年秋に創設する「介護職員等特定処遇改善加算」(以下、特定処遇改善加算)の算定要件の具体案を示し、大筋で了承された。月8万円の賃上げの例外規定については、全体の加算額が少ない小規模事業所に加え、直ちに8万円の引き上げが困難な場合を含めるなど、あいまいな形での決着となった。


算定要件の具体案を大筋了承した分科会 

昨年12月に分科会がまとめた「審議報告」では、経験や技能のある介護職員1人以上に対して、▽月8万円を増額する▽全産業平均(役職者を除く)の年収440万円以上に引き上げる―のいずれかを行うとし、すべてのベテラン介護職員が“月8万円”の恩恵を受けられない方向性が固まった。

さらに、「小規模な事業所で開設したばかりである等、設定することが困難な場合は合理的な説明を求める」とし、分科会が先月答申した改定案では、「加算の算定見込額が少額であることその他の理由により、当該賃金改善が困難である場合はこの限りでない」とする例外規定が盛り込まれた。

■事業所の判断で、勤続10年未満も対象に

ところが、厚労省が6日に示した具体案は、“月8万円”からさらに後退する内容だった。例外規定の対象に加えるかどうかは、「個々の実態を踏まえ個別に判断する必要がある」とした上で、▽事業所が小規模など、全体の加算額が少ない▽賃金水準が低い事業所など、月8万円または年収440万円以上の賃上げを直ちに行うことが難しい▽これまで以上に事業所内の役職や能力・処遇の明確化が必要となり、一定期間を要する―ことを判断基準としたのだ。

さらに、経験や技能のある介護職員については、「勤続10年以上の介護福祉士を基本」としたものの、「勤続10年」に関しては、▽同一法人内だけでなく、他の法人や医療機関などの経験も通算できる▽10年に達していなくても、業務内容などを勘案して対象に加えることができる―など、事業所の裁量を認める方針も併せて示した。

厳格なルールを決めると、算定までのハードルが上がり、事業所側が対応に苦慮するおそれがある。同省案は、要件をあいまいにすることで、最終的な判断を現場に委ねた格好だ。これにより、加算を算定する事業所は増えることが予想される一方、当初目指していた“月8万円”の普及からは完全に遠のいたといえる。

同省では月内にも、特定処遇改善加算について官報告示するとともに、要件などを関係者に通知する方針。

◎同省のホームページ


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【ケアマネジメントオンライン編集部 敦賀陽平】

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