【ケアマネジメント スキルアップ講座】Vol.10 和光市地域ケア会議の目的と意義は?

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来年度からの開催が制度に位置付けられた「地域ケア会議」。今回の「ケアマネジメントスキルアップ講座」では地域ケア会議を取り上げ、「和光市方式」の地域ケア会議を立ち上げた和光市保健福祉部部長の東内京一先生にお話を伺いました。和光市での地域ケア会議の運営とその成果についてお伝えした前編につづき、後編ではケアマネジャーは地域ケア会議にどのような意識で関わればよいかについて紹介します。

地域ケア会議にケアマネジャーはどうかかわるべきか

自ら勉強して会議コーディネイト力を身につける
ケアマネジャーが動いて会議運営の企画提案を
第6期計画に向けて、今が働きかけるチャンス

上記の3つのポイントを意識しながら、利用者様の目線で関わることが重要です

スキル【1】自ら勉強して会議コーディネイト力を身につける

東内 京一 先生

地域ケア会議は、本来、市町村や地域包括支援センターが主催して開催する会議です。しかし残念ながら、そのどちらもがこの会議運営についてのノウハウや、必要性への意識がまだ十分ではない場合もあります。そんなとき、ケアマネジャーはどうするべきか。私がケアマネジャーや主任ケアマネジャーに期待したいのは、自らがネットワークを組んで自発的・任意的な参加スタイルの地域ケア会議運営を支援できる体制を整えること。特に主任ケアマネジャーであれば、ネットワーク構築は大切な仕事の一つであるはずです。

事業者連絡会や主任ケアマネジャーネットワーク会議、ケアマネジャー連絡会がない地域は、ぜひ主任ケアマネジャーが呼びかけてネットワークを組織してほしい。すでにあるのなら、連絡会やネットワーク会議内で地域ケア会議について自ら勉強して、コーディネイト能力を身につけてほしい。そして、できれば保険者サイドへの企画提案や協働型の運営などに発展してほしいのです。

まず前段階として、現在進行中のリアルな案件を取り上げた勉強会を開いてみてください。そして、その案件について、自立支援型、介護予防型、維持改善型、廃用症候群型、認知症型など、何が課題の中核になっているのかを参加者みなでアセスメントする。ケアプランについては、介護保険法第2条2項の介護予防や重症化防止の概念を踏まえたものになっているのかを検討する。そういう勉強会からやっていくといいと思います。

なぜ事例検討ではなく、現在進行中の案件を取り上げた検討をするべきか。座学や事例検討で知識やスキルを身につけることは、もちろん必要です。では、その学んだ知識やスキルは、実際の支援の場面でどの程度活かされていますか。それを検証できているかを考えてみてほしいのです。ケア会議では、進行中の案件について検討するからこそ、学んだ知識やスキルが本当に身につき、支援に生かされているかが明らかになります

今、支援を必要としている、このAさんのために何をすべきか。ケア会議はそうして、具体的ですぐにも使える方法論について意見交換する「OJTでの人材育成の場」なのです。ですから、勉強会においても、そこを強く意識して検討を行ってほしいと思います。そうでないと、開催する意味がありません。このとき、個人情報の管理については、十分に注意する必要があることは言うまでもありません。

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スキル【2】ケアマネジャーが動いて会議運営の企画提案を

東内 京一 先生

勉強会を重ねて課題抽出やプランの検討に慣れてきたら、進行中案件のケース調整をする会議を行います。包括的なケアマネジメントになっているのか。多職種が連携できているのか。認知症ならその人の認知症状に合う適切なサービスが入っているのか。そうしたことをケアマネジャー同士、あるいはサービス事業者を交えて検討するという地域ケア会議のスタイルを確立する。そういうことを、私はケアマネジャーサイドでやってほしいと思っています。地域のリーダー格のケアマネジャーには、ぜひ地域ケア会議の司会者を担ってほしいと思います。

そして、自分たちにとって意義のある会議のスタイルを、繰り返しになりますが、市町村に企画提案の形で持っていってほしいのです。市民のため、利用者のために、さまざまな課題解決に資する、このようなケアマネジメントの応援会議は必要ではないでしょうか。

そうやって、ケアマネジャー主導で地域ケア会議を運営できるようになったら、ぜひ市町村職員にオブザーバーとして参加するよう求めてください。というのも、地域ケア会議は個別課題の検討だけでなく地域課題の抽出もその目的として挙げられていますが、地域課題というのは、本来、市町村が解決すべき課題です。行政の立場でなければ決められないこと、対応できないことがありますから、そこは市町村職員に判断を求めていきます。その場で判断できないことは、持ち帰って判断して回答をもらえるような仕組みを作れるといいと思います。こういった取り組みから地域支援事業に位置づけるプロセスも考えてほしいですね。

また、地域ケア会議では助言者となる外部専門職の存在も大切です。和光市の場合は、市役所主催の会議に薬剤師、理学療法士、管理栄養士、歯科衛生士、作業療法士、そして医師も定期的に参加しています。この助言者となる専門職は、在宅でのケアの経験が豊富で、和光市での各サービス提供で実績があり、力をつけてきた方を助言者に抜擢しています。在宅介護をよくわかっていることが前提条件になりますが、ケアマネジャーから適任者を推薦してもいいし、地域の職能団体に相談して紹介してもらってもいい。医療と連携していくために、ぜひこうした専門職には参加してもらえるようにしたいですね。

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東内 京一 先生のご紹介

東内 京一 先生

1986年に埼玉県和光市役所入庁。税務課、国民健康保険課等を経て、2000年より介護保険室へ。その後、機構改革により設置された長寿あんしん課の課長補佐・介護福祉担当統括主査・地域包括支援センターリーダー・後期高齢者医療担当統括主査を兼務。2009年4月、厚生労働省に移り、老健局総務課課長補佐に就任。2011年10月、再び和光市に戻り、保健福祉部次長兼長寿あんしん課長。2012年10月より和光市保健福祉部長。

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