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私は高齢者介護で社会福祉士・ケアマネとして働き、高齢者から学んだことは多く、生きていくということは何か、一人ひとりの人生の尊厳を気づかされ、感謝ばかりです。が、振り返ると、介護サービスはこのままでいいのか、という思いも消えません。
介護保険法は、「これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」サービスを選べられ、提供されることを目的としています。だが、現実はそれが胸張って言えるでしょうか。
要介護者三人に一人という介護体制、狭小な施設・設備、介護要員に必要な知識とスキルの継続的な教育援助の不備、介護労働者の低い賃金、そうせざるを得ない低い介護報酬等々、管理者やスタッフの奮闘だけではやりきれない状況にあるからではないでしょうか。
私の居るグループホームはスタッフが熱心で一所懸命です。館内は清潔で臭いもなく、事故もなく、ご家族からも不満は聞かれません。でも、普段の暮らしでは、事故のリスクが高いからと、スタッフの目が届くように、利用者はテレビを見ながらロビーの席に座ったままです。スタッフはこれで精一杯なのです。これが費用負担の心配なく、それぞれが主体的に人生を選択する暮らしが支えられている介護、スタッフ自身もここで住みたいと思える介護なのでしょうか。また社会的には介護者による暴行事件もなくなっていません。人権を守る介護の理論とスキルをもっと学びながら、人権の担い手として不断の努力をしていると胸張れる仕事を私はしたいです。
今の高齢者は人権が無視された戦争と戦後の生活苦を耐えてきた方々です。この人たちの暮らしを守るのは、人権を保障した憲法下に生きる私たち世代の責任です。介護保険は20年超を経過し、自由と多様性と個性が主張されてきた戦後世代が利用者になる時代が迫っています。介護保険の抜本的な改革と介護の向上が求められているのではないでしょうか。
介護は一人ではできません。チームワークで、人権ある暮らしを守る仕事です。介護の現状を仕組んでいるのは政治であり、行政です。これを受け入れているのは国民であり、世論です。私は高齢で、この三月に退職しますが、これからの介護を考えると、私たちが互いに励まし合い、介護労働について研鑽するとともに、もの言う主権者として、社会に向けてもっと発信しなければいけない気がします。
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