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ケアマネジャーこそ知っておきたい「身寄りがない人の終活」

ケアマネが支援する際のポイントは?

家族や親族が近くにいない。また、近くに居ても疎遠で誰にも助けを求めることができない。そんな高齢者を担当したとき、どんな支援をしたらいいのか、またどの専門家に繋いだらいいのか―。相続コンサルタントのおざさみわさんが、ケアマネジャーこそが知っておきたい身寄りのない人の終活について、わかりやすく解説します!第3回は、ケアマネが支援に乗り出すとき、備えるべき具体的な事柄について解説します。

早い段階から把握しておくべきは「お金」

「独居で近くに頼れる親族がいない」-。ベテランのケアマネなら一度は担当した経験があるのではないでしょうか。こうした人を担当したとき、どのタイミングで支援を進めていくのがいいのか迷っている方もいらっしゃると思います。

多くの方は、ADLの低下や認知症状の進行によって金銭管理などが難しくなったタイミングで「法定後見制度」の導入を検討されるのではないでしょうか。

確かに、「法定後見制度」の利用は身寄りがない人にとって必要な制度です。しかし、本人の判断能力が低下してからではできることが限られてしまうため、早い時期からのアプローチが必要です。

具体的なアプローチとしては、

  • 年金
  • 預貯金
  • 不動産状況

など、介護にかけられるお金を把握することが、とても重要です。

例えば身体状況の変化によっては施設入所を検討することになりますが、その際には「年金は月いくらもらっているのか」「年金で足らない分は預貯金から補填ができるのか」「補填できなければ将来自宅不動産を売却する必要があるのか」などの情報が必要です。

その上、判断能力がなくなれば金銭管理や契約などの法律行為はできなくなります。また、身体状況が低下し出歩くことができなくなれば、日常生活に必要なお金の入出金すらもできなくなるのです。

特に身寄りがない方については「法定後見制度」をスムーズに利用できるよう、あらかじめ「見守り契約」と「財産管理委任契約」を併用しておきましょう。

状態や状況の変化を把握する「見守り契約」

「見守り契約」とは、「財産管理契約」や「任意後見契約」が始まるまでの間、支援する人がご本人と定期的に連絡や訪問をすることで、健康状態や判断能力の状況を確認し、安心した生活が送れるように支援する契約のことです。

一般的には、「見守り契約」は「任意後見契約」の前提もしくは付随する契約として扱われることが多いです。「任意後見契約」を締結しても本人の状態が把握できなければ、判断能力の変化を把握できません。つまり、「見守り契約」とは、本人の状態や状況の変化を見過ごさないための契約なのです。

「任意後見契約」は締結せず「見守り契約」だけを締結するケースもありますが、本人が安心して生活するための選択の1つになりえるかもしれません。

判断能力があることが前提の「財産管理委任契約」

「財産管理委任契約」とは、病気やケガで出歩くことが難しくなったり、寝たきりになってしまったりした場合、一定の法律行為(財産管理や療養看護)を受任者に委任する契約で「任意代理契約」とも呼ばれます。財産管理だけでなく、生活上の事務についても契約対象となります。

この契約は本人に判断能力があることが前提で、本人の判断能力がなくなった時に「任意後見契約」に移行する必要があります。そのため「任意後見契約」と「財産管理委任契約」を同時に締結しておくことが大切です。

「財産管理委任契約」は、契約書というかたちで残さなくても、口約束でも有効です。ただ、「財産管理委任契約」は、対象となる財産やそれについての代理権の範囲、報酬や解除事由など、細かく取り決めをしておくべき契約です。また、契約の内容を文書で残しておかないと受任者とトラブルになることもありますから、公正証書として作成しておいたほうがより確実です。そして、公正証書で作成するには本人の判断能力の有無が重要となるため、認知症等で判断能力がないと判断されれば作成できないということになります。

まとめー早い段階で法律行為に詳しい専門家と連携を!

身寄りがない人の担当になった場合、まず必要なことは、入院や入所になった場合への備えです。アセスメントやモニタリングの段階で、考えられるリスクを伝え、今後の対応についても意思を確認しておきましょう。また、なるべく早い段階から法律行為に詳しい専門家と連携するよう、心がけましょう。今回の記事が、高齢化社会に備える知識の一つなれば幸いです。

おざさみわ
サービス提供責任者、ケアマネジャー、区役所介護保険課など23年の介護業界勤務経験がある相続コンサルタント。現在はケアマネジャーからの依頼により後見チームの一員として利用者の見守りもしている。介護と相続問題が相談できるコンサルタントとして活動中。愛称は「笑顔相続診断士・MIWA」。

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