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結城教授の深掘り!介護保険 結城教授の深掘り!介護保険

VOL.20ケアプラン有料化、2024年度にも?―審議会意見書を読み解く(後)

2020/02/06 配信

将来、現金給付が現実味を帯びる可能性も

今回の意見書の中で、もう一つ注目したいポイントがある。

「現金給付については、 介護者の介護負担そのものが軽減されるわけではなく、介護離職が増加する可能性もあり、慎重に検討していくことが必要との意見があり、現時点で導入することは適当ではなく、『介護離職ゼロ』の実現に向けた取組や介護者(家族)支援を進めることが重要である」の部分だ。

この一文は現金給付の導入を否定したものだ。だが未来永劫、その可能性を否定したわけではない。

団塊世代が85歳や90歳になるころには、さらに現役世代が減り、働き手の確保が難しくなってくる(グラフ)。そうなれば、サービス事業者が要介護者を選ぶ時代となり、「制度があってもサービスは受けられない」人が、ますます増えてくる。現在でも、中山間地域などでは、保険料だけを徴収され、サービスを享受できない被保険者が増えているのだ。

最後に次の介護報酬改定について私見を述べたい。私は、次の介護報酬改定もプラス改定でなければならないと考えている。そうでもしなければ、介護保険サービスそのものを維持するのが難しい状況になりつつあるからだ。

昨年末、社会保障審議会介護給付費分科会で示されたデータによれば、18年4月に介護報酬が引き上げられたにも関わらず、収支は悪化したサービスが多かった(表)。主な原因は、人手を確保するための出費がかさんだこと。つまり、介護の現場の人手不足は、プラス改定の効果を打ち消してしまうほどに深刻なのだ。

そんな中、21年度の介護報酬改定がマイナス改定となってしまえば、人手を確保できず、サービスを提供できなくなる事業所も増えるだろう。そうなればサービスを受けることができない「介護難民」が増え、親や伴侶の介護のために離職する人も増えるのではないか。この悪循環を断ち切るためにも、21年度の介護報酬改定は、大幅なプラス改定が必要不可欠だ。

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結城 康博(ゆうき・やすひろ)
1969年、北海道生まれ。淑徳大学社会福祉学部卒、法政大学大学院修了(経済学修士、政治学博士)。介護職やケアマネジャー、地域包括支援センター職員として介護系の仕事に10年間従事。現在、淑徳大学教授(社会保障論、社会福祉学)。社会福祉士や介護福祉士、ケアマネジャーの資格も持つ。著書に岩波ブックレット『介護職がいなくなる』など、その他著書多数がある。

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